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影山木材は、自然素材で循環型資源である駿河桧・駿河杉の供給を通し、ココロとカラダの“幸せ”を育む「生活環境創造」を支援します。    影山秀樹
by h_kgym
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静岡木協九州視察研修旅行、2日目
8時にホテルを出発し、人吉の伐出現場を見学。

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株式会社南栄さまの現場で、国有林の分収林購買の山です。
広さは5ha、桧57年生の皆伐。
昨年の11月から着手し、3月いっぱいで終了します。
ちょうど今弊社に入荷している上井出材と同じような現場です。

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プロセッサー、グラップル、フォワーダの3台の重機と人の作業者で、
シンプルに皆伐施業をしています。
目を見張るのは山土場での選別の正確さ。
プロセッサーで枝払い造材した材を、グラップルが丁寧に選別して
フォワーダに積み込んでいます。

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フォワーダが降ろしている土場は、まるで市場のようにきっちりと
長さ径級毎に選別されていて、そのまま積み込んで製材工場へ搬送できる
ようになっています。

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この山からの出材量は用材が1500㎥、チップ用が400㎥です。
山土場までの搬出経費は3500円/㎥。
工場までの運送費は1500円
日当は7000~12000円。
桧の平均単価が17000円。

計算してみると、数字のつじつまがあっています。
補助金ありきの林業とは違いますね。

それと、機械がとても綺麗です。
機械代金が高く人件費が安いので、とても機械を丁寧に手入れを
しているそうです。
南栄が買った重機を業者に貸与して、リースが終わると払い下げる
そうですから、大切に使っているようですね。

少人数で効率よく、機械をフルに稼働させて採算を合わせている。
たった3人なのに、現場には活気が感じられました。





ホームセンター「A-Zはやと」を見学しました。
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第一印象は「ここは日本か?」
20年くらい前にロサンゼルス郊外のショッピングセンターに行きましたが、
規模感は同じくらいあるように思います。

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流石の焼酎の品ぞろえ。


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この醤油の品ぞろえはいったい???


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海外のお店ではよく見られるエクスプレスレーン。少品目の買い物の人専用のレジ。日本の店にもあったいいな、と思っていました。

販売品目は、生活に必要なものは全て売っているのではないか?
というくらい何でも売ってます。
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驚きなのは屋内に自動車が大量に並んでいて、いろいろなメーカー
のものがいっぺんに、自由に見ることができます。
自動車のディーラーというと、普通の人は買う目的がないと行きませんが、
ここは日常の買い物をしながらついでに車を見ることができる。
衝動買いの癖がある人には非常に危険な状態であると言えます。

場内にガソリンスタンドもあって、車を買ってそのまま乗って帰る
事ができます。(笑)



今日の宿泊は指宿いわさきホテル。
九州三大ホテルのひとつで、管内で普通に迷子になれます。(笑)
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指宿といえば、砂蒸し温泉風呂。

今夜は繰り出す街もないので、それぞれ部屋でのんびりとすごしました。

# by h_kgym | 2012-02-26 11:43 | 木材関係団体
静岡木協九州視察研修旅行、1日目
2月24日から26日の2泊3日で、静岡木材業協同組合の視察研修旅行に参加してまいりました。行先は九州熊本と鹿児島です。

まずは富士山静岡空港からFDAで福岡空港へ。


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天気がよければこの正面にドカンと富士山が見えますが、今日は残念。


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福岡空港からバスに乗って、まず最初の視察は熊本の玉名製材協業組合。

ここの大石理事長は大学卒業後弊社に住み込み修業をされていたかたで、私が小学生時代に一緒に毎朝道路の掃除をしたことが思い出されます。

玉名製材協業組合は従業員数76名、年間原木消費量は11万㎥と、全国でも有数の規模で製材をしています。主な商品は構造用集成材のラミナです。

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これはカーブソー。
原木の曲りに合わせて、帯鋸の本機がスライドして歩留まりよく製材します。

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角材にした後、右手のギャングソーで一気に板割にします。ツインバンドもギャングソーも送材速度はそれほど早くありませんが、太い原木がみるみるうちに製材品になっていくので、生産効率は外材工場並みです。

この工場の凄いところは、全国で10指に入ろうかというほどの原木消費量を誇りながら、補助金を一切利用していない点です。最新鋭の工場のように綺麗に整備はされていないし、機械も中古を利用しているのが多いそうですが、補助金をもらっていたら不可能なほどイニシアルコストを圧縮しています。詳しくは書けませんが、ざっと見積もると5分の1以下ではないかと思われます。2分の1の補助金を受けるよりも、圧倒的に有利な工場であると言えます。

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この減価償却の極端に低い工場を、とにかく回す回す回す。
製品単価が安い分を量でカバーしています。

立ち止まっている暇はない。
多少のことには目をつぶり、とにかく前進する。
その中でトップは常に前を、そして上を見続けている。

そんな印象の工場でした。





次に行ったのは山鹿市の「さくら湯」の建設現場。
予定には入っていなかったのですが、大石理事長のはからいで急遽見せていただくことができました。昭和48年に老朽化のために取り壊された公衆浴場の施設を再建している現場です。
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延床面積1000㎡の大規模木造ですが、すべて無垢の国産木材でプレカットは使わずにすべて手刻みです。伝統技術の凄さを垣間見ることができる、素晴らしい現場でした。

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この長い梁も金物は使わずに、ごく普通の継手で接続されています。

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コミ栓を丁寧に叩き込んでいます。

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接合部が美しいですね。

施工担当の野中建設さまは、突然訪れた我々を歓迎してくれて、丁寧に説明をして
下さいました。そのお顔は自信に満ち溢れ、この建物を建てるという仕事を誇りを持ってやっているのがハッキリと見て取れました。

本当に素晴らしい現場を拝見することができました。こころより感謝申し上げます。






次は山鹿の八千代座を見学。
こちらでは野中建設さまのお口添えで、普通なら入ることができない屋根裏まで拝見させていただきました。人の繋がりは本当にありがたいものです。感謝感謝。

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平成の大修理で外観も綺麗になっています。
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古めかしい広告が見ていて楽しくなります。
秀逸なのはガイドのお姉さんの話。吉本興業に就職できそうです。(笑)

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木協の面々です。
このマス席で8人用。ちょっと狭いです。

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奈落の底へ。(笑)

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これが回転舞台の下。
4人でこれを回します。

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バッコリと割れている柱。
もちろん木材は割れても強度は落ちません。
古い建物の木材はみんな割れていますが、立派に構造材としての勤めを果たしています。

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普通は入れない屋根裏。
丸みのある構造材が大屋根を支えています。
木材は丸みがあっても強度は落ちません。

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古い建物を大切に引き継いでいく。
そこには大変な苦労があると思われますが、この建物を誇りに思うからこそできることだと思います。





今日は盛りだくさん。
最後は熊本城です。
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長塀が美しいですね。

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出来たばかりの本丸御殿。
せっかくの立派な建物なのに、展示物が邪魔です。

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こちらは宇土櫓。
RC造の天守よりもこちらがいいね!

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う~ん、カッコいい!
駿府城にも天守が欲しいですね!


盛りだくさんの一日でした。
夜は郷土料理に舌鼓をうった後、三々五々熊本の町に消えて行きました。(笑)

# by h_kgym | 2012-02-25 13:15 | 木材関係団体
「木魂祭」富士工場前の山林にて
今日は、弊社富士工場前の山林にて「木魂祭」が開催されました。

お客さまの急なご要望だったために専門職の伐り手を手配できず、今日の木こりは私が務めました。(汗)

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まずは山のこと、森のこと、林業のことをお話しします。



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そして森の中へ。
子供たちは元気に駆け出します。



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そしてじっくりと木を選んでいただきます。
これから一生を共にすごす大切な大黒柱ですから、慎重に・・・。



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この木に決めた!
お父さん、思わず抱きつきます!!



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そして記念撮影。



いよいよ伐ります!



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まずは根張りを取ります。
おニューのチャプスが眩しいでしょ?



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掛かり木になってしまって、どうしようか思案する私。(汗)



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倒れました~。
根っこを切って、お土産にします。
小さな椅子や飾り台に使って下さいね!



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子供たちは大喜びです。(笑)



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「木魂祭」の定番。
馬乗りの図。




今日、伐られた木は、植物としての生命は終わります。

しかし、この木は第二の生命を与えられて、お施主さまと人生を共に生きてまいります。

# by h_kgym | 2012-02-18 20:57 | お客様支援
ノベルティグッズを作りました
明日、弊社の常務と大工さんが建具の調整の為にお施主様のお宅を訪問することになりました。お引き渡し後に訪問できることは少ないので、これはまたとないチャンスです。「何か手土産を」と思いお菓子でも・・・と考えましたが、それでは能がありません。

条件としては、
木材産地の香りをお届けして喜ばれるもの、
あまりガサばらないもの、
工務店さまのお邪魔にならないもの、

工場で頭をひねり、桧と杉のキューブを作ることにしました。
25mm角の立方体を作って、サンドペーパーで軽く面取りして完成。
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たくさん見ていると、一瞬ですが桧と杉が判らなくなります。(笑)



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ラッピングが大切なので、妻に担当してもらいました。


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情報誌「山の影から」も一緒に入れて完成!

割り箸に続くノベルティグッズとして活躍してくれることでしょう。


工務店さまのお役に立てるように、今後もこのようなグッズをどんどん作ってまいります。

# by h_kgym | 2012-02-17 13:38 | お客様支援
安倍川・薩摩土手名残の松
2月9日(木)に「静岡のみどりを増やす会」の公開フォーラムに参加しました。

300~400名ほどの参加者の会でしたが、市内の著名な皆さんがあちこちにおられて、冒頭に長々と県知事が挨拶、市長がフル参加、ゲストに俳優の赤井英和氏という豪華な顔ぶれでした。内容は、いかに静岡市内の街路樹が少ないか、どうして少ないのか、行政の対応は?、市民の意識は?、というものでした。

しかし、静岡市のなんとも情けないこと・・・・。

市民100人あたりの街路樹の本数は僅かに2.9本。全政令市中、下から2番目です。1位の広島市は48本ですから、実に16倍もの差があります。その街路樹の維持管理費用が静岡市は2.2億円、広島市は4.8億円。とても納得できる数字ではありません。

街路樹の剪定の仕方も話題になりました。静岡市では落葉した後の苦情が数多く寄せられるので、秋になって赤や黄色に色づいてくる前にバッサリと剪定してしまうことが多いようです。電線も地中化されているところは少ないので、あまり伸びすぎないように枝を切りまくる。だから枝の広がりが少なく、上にも伸びることができない、奇妙な形の街路樹が多いのです。対比に出された韓国の大邱市のプラタナスの街路樹の画像は本当に素晴らしいものでした。

どうやら、基本的に市の緑化政策は市民からの苦情の対応が中心になってしまっていて、思うような街の景観や環境を作り出すことができなくなっているようです。他の都市では地域住民が中心となってやっている街路樹の維持管理を、市が職員を派遣したり造園業者に委託してやっているので、本数の割に大きな費用がかかっています。

この状況の根本的な解決は、市民の側にキーがあると思って間違いなさそうです。
落ち葉の掃除がたいへんだから、
雨樋が詰まってしまうから、
日陰になってしまうから、
蝉がうるさいから、
・・・・苦情や要望はたくさんあります。行政が対応すると、最終的には木を伐るという対応になってしまうのも理解できなくはありませんが、それでは本末転倒です。

そういえば、パネラーでご参加下さった、駅前に素晴らしい並木道のある国立市元市長の上原公子さんは迫力がありました。市政8年をまっとうされた実績から出てくる言葉には重みがあります。市長1年生の我が田辺市長はたじたじでしたが、きっと立派な市長になってくれると信じています。

このフォーラムの中で、ショッキングな事実が知らされました。
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大里中学の裏手、中野新田の土手に、薩摩土手の名残の松が56本残されています。樹齢は200年くらいと推測され、中にはかなりの巨木になっている木もあります。私は時々この土手の上を車で走るので、いつも見上げて癒されてきました。

その松の木が13日の月曜日にすべて伐採される予定になっているとのことでした。
その事実をアナウンスしたとたん、会場は落胆・悲鳴・怒り・失望などの感情に包まれました。

伐採予定日まであと4日。あまりにも時間がなさすぎます。

どうすることもできないまま、フォーラムは終了。私はやるせない思いだけを心に残して会場を後にしました。

翌日の2月10日。
午後4時から大崩の松風閣で会合があったので、その前に中野新田の松を見に行きました。現地には昨日のフォーラムを受けて、民放の取材でカメラマンとリポーターが来ていました。
安倍川・薩摩土手名残の松_f0119697_1212235.jpg

松の巨木は数日後には伐られてしまうのを知ってか知らずか、力強い幹とは裏腹になにか物寂しげにたたずんでいるように見えました。改めて見上げてみると、太い枝はほとんど剪定されてしまっていて、ただ太い幹だけがそそり立っており、枝葉は上部に残っているだけで、私にはとても痛々しく見えました。木材業者の悪い癖で、木材としての価値を考えてしまうのですが、これだけ激しく剪定されていると、切った部分から雨水が入って内部に悪影響を及ぼしているのが想像されます。

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この木がすべて数日後には伐られてしまう・・・・。

職業柄、木を伐ることに対しては罪悪感は薄いのですが、それでも200年の歴史をここで消し去ってしまっていいのか、市内に僅かに残る薩摩土手の名残をまた一つ無くしてしまっていいのか、悲しい気持ちでいっぱいになりました。
安倍川・薩摩土手名残の松_f0119697_1215486.jpg

しかし・・・・その松の傍は住宅が密集しています。住宅から見て松の向う側は安倍川の河原で、方角は西向き。当日もそうでしたが、松の方から常に強い西風が吹いているのが想像できます。屋根や庭に降りそそいでくる葉や枝は、そこに住んでいる人にしか解らない悩みになっていることでしょう。「松の方が先にあった」と言えば確かにその通り。しかし今は、後からそこに来た人に権利を認める社会になっていますから、悪いのは社会の構造そのものなのかもしれません。



この松は少し離れたところにポツンと立っています。
安倍川・薩摩土手名残の松_f0119697_12132183.jpg

こちらはのびのびと枝葉をのばしているし近くに民家もないので、伐られることはないでしょうね。ついでに・・・なんてことがないように注意しなくてはいけませんね。




今朝になってfacebookに嬉しい知らせが。
とりあえず伐採は一時ストップになったようです。

これで議論する時間ができましたね。
対立ではなく、議論で解決できればと思います。

# by h_kgym | 2012-02-11 13:09 | 静岡地域ネタ